ディスコエリジウムザファイナルカット

ZA/UM

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評価とレビュー

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eobard615

2025/10/13に評価

ゲーム史にその名を刻むであろう唯一無二の大傑作

まず、異様にテキスト量の多いゲームです。そして、異様に絵の凝ったゲームです。それから、プレイヤーを制約でがんじがらめにして、全然思ったように動かせないゲームでもあります。しかしながら、なぜ小説ではなくて漫画でも映画でもなくてゲームという形式でなければならないのかという問いに、コントローラーを握っている間中答え続けてくれるゲームでもあります。この画面上の、どうしたって私ではない(そうありたくないしそうなりたくはない)人が、私であるということ。このキャラクターの自意識にプレイヤーを手錠でつなぐことによって、変えようとすること、プレイの一切を動機付けようとすること。また、ステータスの設定によって主人公の内面が全く変化してしまうこのシステムは、プレイヤーの世界に対する見方の変化、意識の変化を誘いもします。世界は、周りの人々は、私が思っている以上に複雑なのではないか？作品をやり込むほど、現実の「私」が蛇蝎の如く嫌う人種やイデオロギーに、ゲームシステム上の内面的な同一化を迫られることもあるでしょう。この作品は、そういう部分に容赦なく踏み込んできます。そして、見方の変化を迫る。私は、「彼ら」もまた人間であることをあまりにも軽視してきたのではなかったか？無論競技的な意味でのゲームとは全く異なる場所に位置するので「ゲームの」、とは言えませんが、少なくともコンピュータのシミュレーション上でロールプレイする遊び――「コンピュータRPG」についての、始まりから今この時点までの「答え」というべきものは、おおむねこの作品にあると思います。個人的には、RPGを遊ぶ上での教養と位置付けたい作品。一度は触ってみてください。