1の上位互換
『DEATH STRANDING 2』は、前作で感じた独特の“運搬する楽しさ”をさらに発展させつつ、全体的にユーザーフレンドリーな設計へと進化しています。プレイの快適性や導線の整理が行き届いており、前作に比べてプレイヤーのストレスが明確に減っている印象を受けました。
映像面はシリーズ屈指の完成度で、環境描写やキャラクターの表情に至るまで圧倒的な美しさを誇ります。プレイ中に何度も立ち止まって見入ってしまうほどの没入感があり、Kojima Productionsの映像演出力の高さを改めて実感します。
一方で、オンライン要素に関してはやや不満もあります。自動で依頼されるオンラインエイド・リクエストの荷物が、施設で他の配達人に託すことができない仕様は煩わしく、細かな部分での調整不足を感じました。
また、コラボキャラクターの「ぺこーら」は意外にも作品世界に馴染んでおり、ファンサービス的な側面だけでなく、軽妙なアクセントとして機能していました。
本作ならではの醍醐味として、自分が建設した施設に他のプレイヤーから大量の「いいね」が付く瞬間は格別です。孤独な世界の中で、見えない他者と繋がっているという感覚を、前作以上に実感できる体験となっています。
総じて、『DEATH STRANDING 2』は“歩くゲーム”の本質を深化させた続編でありながら、より多くのプレイヤーが楽しめる構造へと進化した傑作です。細部の不満はあるものの、シリーズの核である「繋がりの体験」はさらに豊かに洗練されています。